ネイティブアメリカン Che oke'ten (Paul Wagner)さん

2010年7月9日木村ゆきさん
ネイティブアメリカンChe oke'ten (Paul Wagner/ポールワグナー)
さんを迎えての
ホームパーティにご招待頂きました。

ネイティヴ・フルートの奏者として
北米で知られるアーティスト。
その音色は人々の心を地球の故里へと誘います。
ストーリーテラー、シンガー、ネイティヴフルート、
ドラム、ワーク ショップ、儀式など多彩な技の持ち主。

ポールさん手作りなインディアンフルートは
尺八のように穴があいているだけのシンプルな楽器。

シダーは柔らかくいろんなものにつかわれ、精神的にもインディアンたちを支えた木。
フルートは他にもユールという昔から家のそばで育ったかたい木でつくったものなどいろいろ。

「ネイティブアメリカンフルートを吹くとき、スピリットがフルートを通じてでてくる。
息を吸って吐くのと同じようにとても大切。
このフルートを作っている木も私たちの息を吸っている。」

とポールさん。


ポールさんのCDは2009年にナショナルアワードからベスト ネイティブ アメリカンを受賞。
1000以上のミュージシャンがオリジナルの曲をエントリーする中で、民俗音楽の分野で受賞されました!!
森の中にいるような風のようにつきぬけていくような凛とした清々しさをもった
透明感のあるポールさんの音色がつまっています。

「唄が私のところにやってくる。朝起きたらメロディが。」

GREAT SPIRITSと繋がって自然とうまれたフルート。
その音色は私たちを自然の一部”命あるもの”として原点回帰させてくれるのです。

ポールさんが幼い頃からお母さんやお祖母さんに
語り継がれてきたお話、ストーリーテリングには
自然と伴に生きていく先代から受け継がれてきた叡智がつまっています。
子供も大人も一緒になってお話に耳をすませて聞きました。
メディスンウーマンだったお祖母さんがお母さんの肌に
シダー(杉)という軽くて柔らかい木の枝をこすっていたおかげで肌が潤っていたというお話や、
子供を叱ったりしないで自主的にお手伝いしたいと言い出す”我慢のお話”など
上から押さえつけるような教訓ではなく、自然と子供の自主性が芽生えるように見守りながら
さり気なく誘導する、優しくてほっこりと心が温まるものばかり。
たくさんあるストーリーは、特別なものではなく日常の会話のなかからうまれたもの。
編んでる人の村、木彫りする人の村、ハンターの村などあって、
そこにこどもたちに美味しいものもっていかせて技術と智慧をもらってこさせるのです。
ポールさんのお母さんが育った祭礼を行うメディスンハウス
悲しい歴史のなかで部族の唄や儀式が禁止されたとき
町と離れたところにこのメディスンハウスをたて儀式や伝統を守ってきた。
今でも部族の心のよりどころとなっています。
これを建てたのがポールさんのお祖父さん。
そのお祖父さんの名前を受け継いだポールさんが
想いも受け継ぎこの家を維持していくために活動しているのです。
スライドショーではこのメディスンハウスでのシークレットダンスの模様、
蝶が飛ぶと鮭があがってくる等イラストで記されたインディアンカレンダーなど
大自然のなかで、自然と寄り添いながら共に生きる姿がそこにありました。
”木”や”人間”などカテゴライズは人間がつくったもの・・・と改めて。
大いなるスピリットから全ての人に頭にも皮膚にもわかるように叡智が降り注がれている。
それを受け入れるかは自分しだい。
地球の上にみんなおなじように存在している。
わたしたち人間は互いに愛し合って、シェアして、一緒に考えていくことが大切。
ポールさんたちは レッドシダーサークルという
1年に一度全米から各部族が集い すべてを分かち合って暮らす 部族のお祭りをしています。

シェアする・・・映画「久高オデッセイ」の大重潤一郎監督も言っていた。
今きっと一番求められていること。



音色にう~っとり♪していると、まさかのトライしてみる?(笑)

まあるくて深い優しい音色が体に響きます。必死(笑)

パドルシェルという貝殻で彩られたステキな衣装。まだ製作途中でこれからもっとつけるんだって。
伝統的なデザインでインディアンはみんなこうやって自分の衣装をつくるんだそう。
ポールさんが動くたびにシャラシャラと音がなってて癒されました♪

髪の白い大きなイーグルの羽根は、フルートを吹いたり、ストーリーテリングするとき
人間のもっていないイーグルの大きな力をもらうんだそう。

お祭りの時のボディペイントも色によってアースパワーやヒーリングパワーと種類が違って
その人自身のスピリットパワーを示す大切なもの。

自然と共に生きている人の思想、言葉に否定的なものはなにもなく
大きな流れのなかに安心して身を委ねていられる深い安心感があった。
改めて、自然の一部であることを思い出し考えすぎていたことから解放され楽になった。

自然のなかにいたら簡単に思い出せることなのにな。
いつも心にこの感覚をもっていたいと思った。

「いきつくところはすべてひとつ。出身地とか今何してるとか関係なく
みんなが同じ”human”というtrib。 全ての人が母なる大地のネイティブです。
全てのひとにお母さんがいて、それは母なる大地のこと。
いつも母なる大地のことを考えて、いつも感謝していると
母は惜しみない愛を与えてくれるでしょう。 」
”human trib”とても心に刻まれる言葉でした。
このポールさんの叡智がこれからの未来に受け継がれていきますように☆
ハイチカ!!!(ありがとう!!!)
ポールさんの日本での活動が新聞に記載されました!!
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2010年6月30日 水曜日 神戸新聞

「大自然に学ぶ智恵~米国先住民ワグナーさん 
楽器演奏や物語を披露」

米国先住民でミュージシャンのポール・ワグナーさん(48)が来日し、
高砂市で29日、若者らと交流した。
海外で子どものキャンプなどを続ける同市の市民団体「グローバル・ビジョン」の
児島一裕代表(53)らが企画。
ワグナーさんは、民族楽器の演奏や古い物語の披露を通じ、自然と共生する大切さを伝えた。
ワグナーさんは、200以上ある先住民族の一つ、サーミッシュ族の一員で、
北米・シアトル市の近郊で暮らす。
児島さんらは1998年からほぼ毎年、北米で開かれる先住民らの集いに参加しており、
昨夏、老朽化した祈りなどの場に使う家を日本からの寄付金で修理。
ワグナーさんは、そのお礼とほかの古い家の修理費を募ろうと、28日に初来日した。
この日は、児島さん宅に若者ら約20人が集まった。
ワグナーさんは「自然は先生。わたしたちはそれを観察しながら文化を築いてきた」と説明。
特定の模様をしたチョウが飛ぶと、サケが川を上がってくる合図ととらえるなど、
先住民の考え方の特徴を語った。
持参したフルートや太鼓で、森をイメージした曲なども披露。
参加した若者らとの即興演奏も楽しんだ。

ワグナーさんは7月17日まで日本に滞在。同12日午後2時から、
高砂市阿弥陀町阿弥陀の飲食店「イヌイット」で、
音楽や物語を披露するライブを開く。
1500円。終了後に懇親会(店は休み、料理を持ち寄る)。
イヌイット℡:079・446・8003(宮本万里子)
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