5月18日《大重潤一郎*祭 ~"命あるもの"の源へ》

逗子CINEMA AMIGOで5月22日金まで
《大重潤一郎*祭 ~"命あるもの"の源へ》
と題して大重作品を一挙に公開します‼︎

ぜひこの機会に大重作品をご覧ください✨

≪上映スケジュール≫




◼︎10:00〜11:30  
久高オデッセイ 第一部 結章
水の心

◼︎12:30〜14:00  
久高オデッセイ 第二部 生章
水の心

「久高オデッセイ 第一部 結章」
「久高オデッセイ 第二部 生章」は
日替わりで上映時間が変わります

上映スケジュールや映画詳細は
CINEMA AMIGOサイトから♪
                        

◼︎15:00〜17:00  
◉18日 【大重監督の原点】
原郷ニライカナイへ + 黒神
・19日 【先住民族の叡智】
縄文 + ビッグマウンテンへの道
・20日 【孤島に甦る黒潮民族の「魂の象(かたち)】
光りの島 + 風の島
・21日 【先住民族の叡智】
縄文 + ビッグマウンテンへの道
・22日  【大重監督の原点】
原郷ニライカナイへ + 黒神


『水の心』



(1991/30min)
インド・バリを舞台に人々と水の関わりを描く。かつて人は水に祈り、水と共に生きていた。

日本、バリ、インドを舞台に生活における
水と人との関わり、水の旅路がえがかれています。
人々を洗い清め祈りとともにある水。
全編に渡って流れる水の潤いの音が
人の祈りを受け止める声に聞こえてくるような
観ているだけで心洗われ凛と潤う作品


「原郷ニライカナイへ」
-比嘉康雄の魂-



(2000年作品/上映時間60分)
比嘉康雄は2000年5月13日、その1ヵ月足らず前に医師に宣告された「末期ガン」で61歳の生涯を閉じた。
 その直後に出版された『日本人の魂の原郷・沖縄久高島』で、彼は「この民族の歴史を、シマ人たちは、近代のように固定された記録として伝えるのではなく、血族の祖霊たちの存在を皮膚感覚で感じ取り、祖先との一体性を実感する中で継承してきた」と書いている。
 死を目前に、生まれたばかりの初孫をあやす彼の姿はあくまで平らかである。
 それは、自らの魂が原郷ニライカナイへ帰り、やがて再生するという確信を得た姿であった。
 琉球弧の古層にわけ入り「人間とは何か、自分とは何か」と求め続け、祭祀を通して神々との世界を発見するにいたる過程は、人類史にとってもかけがえのないことと言わねばならないだろう。
 比嘉康雄は貴重な祭祀の記録とともに、今生における永遠なる姿を残していつまでも私たちとともに在る。


データ
「原郷ニライカナイへ」-比嘉康雄の魂-
(2000年作品/上映時間60分)
製作・監督・撮影・編集 大重潤一郎
取材協力 梅原賢一郎
現地録音 宮里千里、市川文武
音響 岡野弘幹
朗読 稲垣純一
制作協力 田中穣


『黒神』




あらすじ
 鹿児島桜島の黒神部落-いくたびかの噴火で溶岩流に呑み込まれたところ-。島田力雄一家は、ここに生きている。厳し過ぎる自然環境に立ち向かうには、ただひたすらの労働しかない。力雄と、妻よし子は、炎天下、密林のような未開墾地に挑み、敷き草で腐植土をつくり、果樹を栽培し、暗い海に出て漁をする。お婆さんののぶは、朝早くから軽石で埋まった蔬菜畑を耕す。文字通り汗とほこりにまみれた毎日である。
 労苦を知らぬ子どもたち、一雄とユキエは、そのような中にあって明るく伸びやかに育っている。ときに彼らの心は、重く厳しい自然を美しい詩に変えさえする。盆踊り、焼酎片手に踊り狂うこのときは、普段の辛い労働を忘れ、村人は皆、祭りに酔う。桜岳を前にした広い溶岩原に、一群の人間が雄叫びをあげる……。
 いっときの解放のあとには、再び自然と対峙する苦しみの日常がはじまる。炎天にうずくまるのぶ、未開墾地で傷を負う力雄、獲物少ない漁、襲いかかる台風、人間の非力-。しかし一家の誰もがそれぞれにつよい。
 島田一家の短時日の生活が、淡々と述べられる中から、人間のもつ本来の眼差しが、あなたに向けられ、彼らはあなたの心と語り合う。

データ
「黒神」
(1970年作品/白黒スタンダード/上映時間70分)
製作 橋浦方人
脚本・監督 大重潤一郎
撮影 山田達郎
音楽 清瀬保二
詩 松永伍一
出演 寺島和治